三重・伊賀上野 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科・アレルギー科クリニック。はくほうクリニックです。

治療方針policy

治療方針

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当院では、経験や勘だけに頼るのではなく、初診時・症状の変化時には必要に応じた検査を行い、正確な診断、病気の早期発見、治療方針の決定を心がけ、EBM(医学的根拠)に基づいた治療を図ります。

慢性的疾患(中耳炎・副鼻腔炎・アレルギーなど)に対しては、手術治療も含めご相談いたします。以下に私が新川新横浜クリニック(新川クリニック)で執刀した患者さんの一部と私の同様の術式の執刀経験数を紹介します。


滲出性中耳炎 鼓膜チューブ挿入術  経験数1000例以上

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滲出性中耳炎は鼓膜の裏側に液体がたまる病気です。
5歳までの小児と高齢者によくおこります。副鼻腔炎やアデノイド増殖症など鼻の病気が隠れていることがよくあります。3か月以上治療をしても治らない場合、繰り返す場合などには鼓膜チューブの適応になります。手術時間は1〜2分です。


慢性中耳炎 鼓膜形成術  経験数500例以上

鼓膜に慢性的に穴が開いている状態です。穴が開いているために聞こえが悪くなってしまいます。耳の後ろより皮下組織を取って鼓膜に張り付けるようにします。術後、うまく鼓膜が張る確率は80-90%です。1回で閉鎖しない場合でも数回行うことで閉鎖することがあります。

この方は、80歳、高齢のかたでした。術後補聴器が殆どいらなくなりました。手術時間は片側20分、両側で30分程度でした。


慢性・真珠腫性中耳炎  鼓室形成術  経験数600例以上

慢性中耳炎

鼓膜に穴が開いているうえに、キヌタ骨という小さな骨の一部が無くなっていた方です。耳の穴から手術すること(耳内法)で骨を大きく削ることなく鼓膜を再生し、人工の耳小骨も使って再建しました。術前約100dB(赤線)から術後約60dB(緑線)まで改善しました。手術時間は約30分でした。同様の耳小骨を再建する手術の聴力成功率(日本耳科学会判定基準による)は60-80%です。この結果は、1週間以上入院して手術した場合と大差がありませんでした。(2011年日本耳科学会にて発表させていただきました。)

 

真珠腫性中耳炎 
鼓膜の一部が中耳にへこみ込み、真珠のような塊が中耳にできる病気です。耳ダレや難聴、時には顔面神経の麻痺、めまい、髄膜炎を引き起こします。発見した場合、早期の手術が望まれます。

右真珠腫性中耳炎のため鼓膜が中耳内に陥凹し、キヌタ骨・アブミ骨の一部が消失していました。病変除去のため耳後切開の上、T型人工耳小骨を用いて伝音再建しています。聴力は、約90dBから約70dBまで改善しています。

耳硬化症 アブミ骨手術 経験数約100例

人間の骨の中で一番小さいアブミ骨が周囲の骨と癒着し、動きが悪くなるために難聴になる病気です。鼓膜は正常ですので、年のせいで聞こえないと診断されている方の中にも時折この病気が隠れています。
耳硬化症のため、高度難聴だった方です。アブミ骨の底板に小さな穴をあけピストンワイヤーで音を内耳に伝えるように手術しました。術後、中等度難聴まで改善しました。耳内法で40分程度の手術でした。


サーファーズイヤー   経験数約30例 


主にサーフィンをされる方など、慢性的に耳の中に冷水が入ると、耳の骨の一部が盛り上がってきます。ひどくなると耳から水が抜けなくなったり、完全にふさがって難聴になる病気です。
この方は、サーフィンを20年以上経験し、外耳道骨が盛り上がり術前は殆ど鼓膜が見えませんでした。特に右側は耳垢もたまり難聴になっていました。耳内法により余分な骨を除去し、術後は鼓膜が十分見れるようになりました。両側で60分程度の手術でした。



アレルギー性鼻炎 高周波下甲介切除  経験数1000例以上

 

写真は14歳、慢性鼻閉を認めるハウスダストのアレルギー性鼻炎の方です。術前は鼻の粘膜が腫れ、空気の通り道がほとんどありませんが、高周波の治療により、鼻の通り道ができています。アレルギー体質の強さにもよりますが1〜5年程度は効果が持続します。手術時間は5〜10分です。


鼻中隔弯曲症 鼻中隔矯正術 経験数500例以上

「鼻中隔」とは、鼻腔を左右に隔てている、中央の壁のことです。一般に成人の鼻中隔は必ず左右どちらかに曲がっています。弯曲がひどく、それが原因で不快な症状を起こしている場合があります。これを「鼻中隔弯曲症」といいます。鼻中隔矯正術は曲がった鼻中隔を矯正する手術です。主に鼻づまりに効果があります。
写真は、右側に大きく鼻中隔が曲がっているために慢性的な鼻づまりを認めた方です。鼻中隔を矯正、高周波下甲介切除を併用することで、左右共に鼻の通り道がはっきり分かるようになり、鼻づまりが改善しました。手術時間は10〜20分程度です。


慢性副鼻腔炎(蓄膿症)
   内視鏡下副鼻腔手術  経験数1000例以上

慢性的な鼻水、鼻づまりを認める代表格が副鼻腔炎(蓄膿症)です。副鼻腔は自然孔という穴で鼻と交通しています。一般的にポリープなどで自然孔が狭くなると副鼻腔に鼻水がたまり慢性の炎症を引き起こします。手術では、内視鏡と特殊な装置を用いて自然孔を拡大、新たな通り道をつけることで、慢性炎症の改善を図ります。
上の写真は76歳と高齢でしたが、お元気な方で日帰り手術で行いました。手術時間は片側20分程度でした。
近年では医療機器の進歩と患者さんの協力により、蓄膿症も日帰りで手術が行えるようになってきました。現在、諸外国においては、アメリカで予定手術の約7割が、またイギリスでも約6割が日帰り手術をおこなっています。その分、高度な専門知識と医療技術ならびに豊富な臨床経験も必要とされる手術です。





日帰り手術について

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工事中

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